接客業で間違いやすい言葉遣い|二重敬語や敬語表現をチェック

敬語の使い方には多くの注意点があります。特に二重敬語と、尊敬語・謙譲語の混同はよく見られる間違いです。接客業では、正しい言葉遣いが顧客満足度の向上につながるため、気を付けたいところ。具体例を以下に挙げるので、正しい使い方を見ていきましょう。

1. 二重敬語

二重敬語とは、敬語表現が重複して使われる間違った表現です。二重敬語を使った接客では、お客様に好印象を持ってもらうことは難しいでしょう。

  • 間違い例: 「お客様がお越しにられました」
    • 正解: 「お客様がお越しになりました」
  • 間違い例:「こちらのカタログをご覧にられていました」
    • 正解:「こちらのカタログをご覧になっていました」
  • 間違い例:「レシートのお返しございます
    • 正解:「レシートでございます

例のとおり、敬語の表現が重複しないように注意が必要です。

2. 尊敬語と謙譲語の間違い

尊敬語と謙譲語の使い分けも重要です。尊敬語は相手の動作に対して敬意を表すときに、謙譲語は自分側の動作に使う表現です。

  • 間違い例: 「店長。鈴木様と申す方からお電話です」
    • 正解: 「店長。鈴木様とおっしゃる方からお電話です」
  • 間違い例: 「先日ご連絡いただいた鈴木様でございますね」
    • 正解: 「先日ご連絡いただいた鈴木様でいらっしゃいますね」
  • 間違い例: 「どうぞいただいてください」
    • 正解: 「どうぞ召し上がってください」

3. 間違いやすい敬語表現

敬語としてよく使われる表現のなかには、実は間違っているものも多くあります。

  • 間違い例: 「次回のご予約は7月6日でよろしかったでしょうか?」
    • 正解: 「次回のご予約は7月6日でよろしいでしょうか?」

「よろしかったでしょうか?」はバイト敬語と呼ばれ、よく耳にする間違った表現です。間違った敬語であるとお客様も理解している場合が多いため、注意が必要です。

  • 間違い例: 「お会計のほうよろしでしょうか?」
    • 正解: 「お会計をさせていただいてよろしいでしょうか?」

この「…のほう」は、ていねいな言い方のようで実は間違いです。本来「…のほう」は2つ以上の選択肢から1つを選ぶときに使います。

  • 間違い例: 「5,000円からお預かりいたします」
    • 正解: 「5,000円お預かりいたします」

「から」と「預かる」の文法上の関係にねじれが生じるため、違和感を与えます。

  • 間違い例: 「こちらカタログになります
    • 正解: 「こちらカタログでございます

「水がお湯になる」というように、「…になる」はある物や状態が変化するときの表現です。

  • 間違い例: 「お名前を頂戴してもよろしいでしょうか?」
    • 正解: 「お名前を教えていただいてもよろしいでしょうか?」

「頂戴する」は、物に対して使う表現です。

まとめ

敬語の使い方には細かなルールがあり、特に二重敬語や尊敬語・謙譲語の使い分けには注意が必要です。正しい言葉遣いを心がけ、喜ばれる接客をしましょう。

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